2010年11月08日

引退生活、はじめました。

はじめまして、

私 大庭夏男は長年の間、念願だった“サラリーマン生活からの引退”を実行しました。
退職してからの生活資金は、今まで勤めた2つの会社からの退職金貯蓄と、個人年金。
それに妻のパートの収入の内、半分程度の月5万円。
毎月の生活費は子供の学費を除き20万円くらい。子供の学費は別に貯めてあります。
でも来年にはきっと子供も大学を卒業し、ひとり立ちするのでそれはいらなくなります。

私がアーリーリタイアを志すようになったのは、35歳のときでした。
一部上場の会社で技術者として仕事をしていましたが、30歳を過ぎてから一般の管理部門に異動になりました。その管理部門は誰もが異動できるところではなく、それなりに“選ばれた”人しか部員になれませんでした。会社上層部とも接点を持つ職場なのです。しかしそこで会社の上層部の仕事を垣間見るようになったとき『たとえ昇進しても思い描いたような会社生活にはならないんだ』と現実を知ったことが早期に会社を離れることを志すキッカケでした。

会社員生活はできるだけ早く離れて・・・と退職計画を立て始めたのが35歳。
それからローンを繰り上げ返済し、社内でも稼げる部門に自主異動を果たし、妻にも共働きをお願いし、更に節約生活を始めました。

いったいいくらお金があれば、いつ会社を辞められるか?
それをシミュレーションするために、死ぬまでの毎年必要になる費用をエクセルシートで計算しました。
最初のシミュレーションはとてもラフでしたが、55歳になったら引退できると答えが出ました。

それから年金や税金をよく調べ、家の家計簿も私がつけました。
そうやってシミュレーション精度が上がり、自分の収入や子供の進学も確定し、何とか49歳になったら退職しても生涯死なない生活ができる目処が立ちました。

でも、「死なない生活」は余裕が全くない生活です。贅沢は一切出来ず、予定に無い買い物も出来ない生活。
これでは生活できません。
それでもう少しサラリーマンを続けることにしました。

あとは余裕資金を得るために働くサラリーマン生活でした。
しかしこの49歳から52歳までの間が、私が一番悩んだ時代です。
なぜなら、余裕資金はいったいいくらあったら良いかが分からないのです。
余裕資金は多ければ多いほど良いわけです。辞める目標が分からないのです。
その一方、もう家族の生活を支えるために、ガムシャラに働く必要は無くなっていました。そういうお金はもう蓄えたからです。

そうなると、会社の仕事への情熱パワーが断然落ちてしまいます。
仕事でちょっと面白くないと、「このへんでもう終わりにしよう・・・」と思っていました。
一方会社生活はそれなりに楽しいものです。
オフィスに行けば仲間が居て、帰りに居酒屋に行って喋る話題にも事欠かない。
そういう楽しみが、引退すると多分無くなってしまう一抹の寂しさ。

こういう解決し難い課題が私にぶら下がるようになり3年経ちましたが、結局年末になると「アト1年だけ続けるか・・・」となってしまうわけです。

そういうダラダラ状態にケジメを打ったのが、会社のリストラでした。

「早期退職を行います」と会社がアナウンスしたとき、私の頭の中で、電源スイッチを切って回る自分が見えました。
仕事への意欲スイッチ、毎朝満員電車に飛び込む元気のスチッチ、明日はアレをしようと意気込むスイッチ、そういうスチッチを消して回ってしまいました。
だから一瞬にしてリタイアする決心がついてしまったのです。

首尾よく?会社都合退職することになりました。退職手続きも簡単でした。
会社の退職スケジュールの波に乗って、まるでサーフィンするように外にポコッと出たみたいにスムーズ。
その後一応、何か面白そうなビジネスをしている会社は・・・と探してみましたが、
不況のためかどうか分かりませんが、私の食指が動く再就職先はゼロ件。

私のアーリーリタイアメント生活は、そのようにして始まってしまいました。

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posted by 大庭夏男 at 15:22| Comment(8) | はじめに | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして!私は29歳のサラリーマンです!素晴らしいブログに出会えたと思いました!私は出来るだけ早く引退し、世界一周したいと考えています。家族はいまのところ嫁と子供一人の三人で今後四人になる見込みです。まだ妊娠もしていませんが。
旅行は体力いるので早期リタイアを考えています。ブログ参考にさせていただきます!
Posted by 博之 at 2011年05月28日 14:10
博之さん、

こんにちは、
早期リタイアでの旅行となると、そうとうスゴイ大規模な旅行なのでしょうね。
私は29歳の頃は、まだ「会社で定年まで・・・」と考えていましたから、私より若い時代から早期リタイアに向って進めば、きっと実現の道は明るいでしょう。
Posted by 大庭夏男 at 2011年05月29日 14:33
はじめまして。興味深くブログを読ませていただいています。私は現在44歳のサラリーマンで、家族は妻、子供2人(2001産、2005産)です。

私もここ4-5年でしょうか…アーリーセミリタイアを考えています。こんなことを考え始めた契機は、6年前にうつ病を患ったことです。当時管理職に昇進したばかりでしたが、途端に業務量および範囲が格段に多くなるとともに、当時の上司との折り合いが悪く、挙句の果てにはパワハラ被害にも遭い精神的に追い詰められ、うつを発病しました。長期休職し、第1線から外れ、何年もかけて会社に行って帰るだけの復職訓練をし、うつの治療に努めました。その結果、現在は幸いにもうつは完治し、再び管理職に復帰していますが、再発防止を考えれば20~30代前半のような無理は難しく、注意深くセルフ・コントロールを効かさざるを得ない。そう考えると消極的な発想ですが、サラリーマンとしての自分の限界を感じる部分が少なくないのです。

それともう一つ…私は幼少から音楽好きで、大学在学中はプロまがいの演奏活動をしていました。年齢からもお判りのとおり、私はバブル世代であり極めて簡単に企業から内定をもらったので、プロの音楽家を選択せず、生活の安定しているサラリーマン人生を選んだワケです。音楽は当然今も大好き…いや大好きどころではなく体の一部・心の軸・原点で、少なくとも土日は音楽制作に没頭している生活を送っています。そう、私はアーリーセミリタイアをするなら、兎に角、音楽制作に没頭したい…音楽の海に只管浸っていたい…音楽をバイトしまくりたい…そう自分の人生を願っています。

上記を踏まえ、自分の人生を如何に生きるべきか?突き詰めれば、1年でも早くリタイアした方が良いだろうと思っています。問題はやはり、一生涯の生活の安定を踏まえれば何歳で退職できるのか…です。妻に言わせれば私は几帳面な性格らしく、大庭さんもブログにお書きになっていましたが、預貯金は幾らか?自分の年齢毎に毎年幾ら貯蓄できるか?子供達の学資金に幾らとっておくか?・公的以外の個人年金で月何万円貰えれば老後多少の余裕が確保できるか?そして何よりもアーリーリタイアした場合に資金を幾ら用意しておけば良いのか?など、パラノイアのごとく試算を繰り返す毎日です(住宅ローンは完済しています)。自分の場合、子供がまだ小さいので、52歳でのアーリーリタイアは難しそうですが、大庭さんブログでお書きになっていることを参考にさせていただきたいと思います。同じ価値観を共有する人が世の中にいたこと、非常に嬉しいです。
Posted by やまさん at 2012年05月03日 10:34
やまさん、

こんにちは、コメントありがとうございます。
やまさんのお仕事での状況は想像できます。
私はうつになった事はありませんが「このまま行けばうつになっただろうな」と思ったことはあります。そういう状態のときにどのような気分になるかも想像できます。

やまさんの場合は“音楽が大好き”という、仮にアーリーリタイヤしてからの次の生き方が明確にあるので、この点は大きなアドバンテージになると思います。

ですが、しかし、
やまさんのコメントからアーリーリタイヤが難しい要素もいくつか見つけられます。
①子育て期間がまだ長く残っていること
②やまさん自身の厚生年金を掛けた期間がまだ短いこと
③うつになったことがあること

①と②についてはもうやまさんはお分かりだとコメントでそう読めますので、更に私から申し上げることは無さそうですね。

③についてはリタイヤしたら、それで気が重くなることがあります。一番の原因は“お金の不安”です。

「1年でも早くリタイアした方が良いだろう」と気が焦るのは私もそうでしたが、その前に会社と音楽の2本立てを考えることを私としてはおすすめします。

やまさんは几帳面な性格だと書かれていましたから、会社のお仕事もキッチリされるものと思いますが、お叱りを受けることを承知であえて言えば、内心会社の仕事は“給料をもらえさえすればそれで良い”と力を抜いたらどうでしょうか?有給は全部とり、付き合いはやめて、必要最小限の仕事のほかはあまり一生懸命やらない・・・。
そうすると会社での成績が下がり、肩たたきの対象になったりするかもですが・・・いつか会社を去ると思えばその方が気楽かもです。

その代わり、音楽の方に全力を傾けることをリタイヤする前に開始して、それなりの自己満足を持っておくのがいいと思います。
音楽をバイトですることは会社に居るうちにすると副業禁止の就業規則に抵触するかもしれないので、例えばですが、奥様にマネージャーになってもらい、奥様名義の収入にする手があると以前聞いたことがありますが、参考になるかもしれません。

>パラノイアのごとく試算を繰り返す毎日です
私は今でも試算をしていますが、楽しいですよ!時々新たな手段が見つかることがあります。これはアーリーリタイヤには大事なことだと思いますので、是非お続けになってください。

それから、もしかしたらこれからインフレに社会情勢がシフトするかもしれませんので、そうなると貯蓄取り崩しオンリーの生活では苦しくなるはずです。会社以外の、やまさんの場合は音楽で収入を得る道をなるべく早く持っておかれるといいと思います。
Posted by 大庭夏男 at 2012年05月03日 16:11
大庭さん

お返事いただき有難うございます。実際にアーリーリタイヤを実践されている方のコメントはやはり深いです。

>もしかしたらこれからインフレに社会情勢がシフトするかもしれません
これは、ネットなどで色々調べてみると「将来のインフレ」は懸念事項として必ず出てきますし、私も徐々に認識しつつあります。日本は長い間デフレ経済で移行してきましたが、いつかはデフレが終わると考えるのが自然でしょう。今議論が沸騰している消費増税の実行等、経済情勢が変われば必ずインフレに移行するときが来るでしょう。こうなったら貯蓄だけでは対応がムリだろうとは薄々気付きだしています…まだ勉強が足りませんが。この要素もアーリーリタイヤを考えている私にとっては、大変頭の痛い問題です。

従って、アーリーリタイヤを実践したとしても、何らかの収入は必須になりそうな感じです。しかしながら、一般論調としてネットなどで見られる「投資・運用」で切り抜けられるかというと、これはかなり厳しそうだというのが私の見方で、投資は余程のプロでないと成功しないでしょう(元本割れ覚悟ですから…)。となると、大庭さんがお書きになったとおり「音楽で…」がポイントと思われ、「音楽で喰える道はどこにあるのか?」考えておくべきなんでしょうね…それができなければアーリーリタイヤするなと。例えば作曲家で食べていく。コンペに出品して(何百分の一かで)採用され、幾許かの収入が得られるとか…絶対厳しい道とは思いますが、そんなことをしてまででも、月1万とか2万でも収入の道を考えておくべきなんでしょう。

>内心会社の仕事は“給料をもらえさえすればそれで良い”と力を抜いたらどうでしょうか?
これは物凄く深いコメントと感じ入りました。いや、「極意」とさえ感じました。しかし、「アーリーリタイヤ」を口にしておきながら、これが中々できないのが実情なのです。こう思い始めた瞬間、「私はこの先大丈夫なのか?給料下がるのではないか?リストラに遭うのではないか?退職金もろくに貰えなくなるのではないか?挙句の果ては家族を捨ててホームレスか?同じアーリーリタイヤでもこれは違う」など、恐怖と不安のスパイラルに陥るのです。だから、「給料貰えればいいや」と表向き考えつつも、更に「仕事」に対しての人様に誇れる立派な思想や矜持が無くても、「(一生懸命ではなく)それなりに頑張ってしまう」中途半端な状況が現出すると思うのです。

こう思ってしまううちは、「アーリーリタイヤ」などと口にしてはいけないのかもしれません。もっと自分自身の持っている生活に対して素直に、オープンになれるように変えていかなければならないのかもしれません。極端な話、仕事が辛いと思ったら、「もういいや、 (カネにならなくても) 勝手に音楽の殻に閉じこもらせてもらいます」と即効開き直ることが一番かもしれません…これは、結局の所「人間を鍛える」ことかもしれない…大庭さんのコメントを拝見して、そんなことを考えました。

先達の方の考え・姿勢には見習うべき・学ぶべきところが数多くあります。自分には、まだまだ浅はかなところが多くあると気付かされます。浅はかなところを克服しつつ、「アーリーリタイヤ」とはどういうことなのか、まだまだ考えを深めていくべきだと思いました。

コメントをいただき有難うございました。
Posted by やまさん at 2012年05月04日 16:02
やまさん、

気長にやってくださいませ。
アーリーリタイヤに決心がつかなければ、それはそれで良いわけですから、何も心配は要りません。
これから先40代後半になり50歳を超えていくと、不安は小さくなって幸福度が増していくと、最近の調査でそんな結果が出たらしいですが、実感としてこれは本当だと思いました。

どこかでポロッとチャンスが来るかもです。
気長に、だけど好きな音楽は遠ざからないようにされたらいかがでしょうか。
Posted by 大庭夏男 at 2012年05月04日 16:43
概算でリタイアできそうなかと思っているのですが、勢いだけではなく確実性を高めて、早々にリタイアしようと考えており、こちらのブログを参考に勉強させていただいております。

日常生活費は気にしていたのですが、イベント費用など見落としている費用があることなど、勉強になります。

洗濯機も冷蔵庫壊れるんですよね。

ありがとうございます。
Posted by Colorless Freedom at 2013年04月18日 20:10
Colorless Freedom さん、

>イベント費用など見落としている費用があること・・・
リタイヤには、何はともあれ「生活資金」の確保はマストアイテムなので慎重にご検討ください。

私の記述にもまだ抜けがあるかもしれません。例えば私は「冠婚葬祭費」についてほとんど書いていませんが、どうも一般のご家庭ではこれが大きいようです。
実は私は親戚付き合いが非常に希薄です。親兄弟ぐらいしか付き合いがありません。これは私はラッキーだと思っていますが、私でない普通のご家庭ではそうは行かない可能性が大きいです。是非これも見積もって計算に入れておいてくださいね。
Posted by 大庭夏男 at 2013年04月19日 00:31
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