2010年11月10日

いくらあったらリタイアできるか?

「いくらお金を貯めたらリタイアしても大丈夫でしょうか?」
この質問の答えは実に知りたいのですが、答えることは難しいです。

通説には
1億円の現金資金とか、
死ぬまで月に30万円使えるようならそこそこの暮らしができる・・・
などの話がありますが、
実感として「それで暮らして行こう!」と固い決心をしたのなら十分に暮らしていける額だと思います。

私の場合、もっとずっと少ない蓄えのまま早期リタイアしました。
正確には早期リタイアしちゃいました、と言う方が当たっています。
他の多くの人も60歳を過ぎたら、何も備えが無くたって“リタイアしちゃう日”が来るのだと思います。

それでもみんなリタイア後に、何とか生活できているのは、使えるお金に生活レベルを合わせているからではないでしょうか。

だから、今後死ぬまで月30万円使える資金を貯めたのなら、
月30万円を使うための生活方法を編み出せば、きっとそれは自分のリタイア後に役立つことでしょう。
もしかしたら、20万円で十分だ、とか。
自分の場合は月50万ないと絶対ガマンできない、って思う人もいるでしょう。
だから万人向けの通説を、そのまんま信じて早期リタイアは難しいと思います。

そんなもんだから、
良さそうな方法は、今から先、たとえば自分が死ぬであろう歳まで、毎年・毎月何にいくら必要なのかエクセル表に書いて、収入と支出と貯蓄を計算して足りるか足りないか見てみることがイイんじゃないかと思います。

私はこの方法で35歳の時から始め、その計算が描かれたエクセル表をいじくりまわしていつなら退職できるか、まるで趣味のように調べていました。
最初はその後の収入も税金も子供の教育費も「ま、こんなもんかな!?」と山勘で金額をエクセル表に入れてましたけど、何年かそういう計算趣味を続けていく間に、皮算用が上手になって、ついに50歳前でリタイア可能だと発見することになりました。

リタイア可能という意味は、それから一切の収入が無くなっても、貯蓄と年金で私と妻が「まあ、この程度のレベルでいいや」というレベルの生活ができ、
かつ子供にしてあげなきゃ、と思う教育や結婚式の費用などが計算上賄える、ということです。
エクセル表で計算する場合、年金も収入だと考えて、収入から支出を引き算し、余った分や足らない分を貯蓄に加減算して、将来にわたって毎年計算したとき、
死ぬまで貯蓄額がゼロにならなければ、それはリタイア可能だと決めたわけなのです。

こんな表を作って、何年も飽きずにいじくりながら眺めていると、
初めて我が家において“借金より貯蓄が上回った年”が見て分かるようになります。
会社で言うと、損益分岐点を越えて、借金体質から抜け出たと年とでもいうのでしょうか。

その後借金がゼロになる年が来て、
利子返済から開放されるから貯蓄は急に溜まるようになります。

かと思ったら、子供が進学したら「ゲッ!」って思うほどお金が必要だったり、
なかなか思うようには行きませんが、
この表を眺めていることはちょうど車の運転席でスピードメーターや燃料計を見ているようで、
この先どうしたら良いかがイメージしやすくなりました。

多分ですが、中流とイメージされるフツーの家庭の消費では、
死ぬまでの将来にわたり月50万円使えるようなら、こんな面倒な計算趣味をわざわざ持たなくても、いつでもリタイヤでしても困らないのではないかと思いますが、
私のように、できるだけ早く会社生活をおさらばしたい!と望む人がもしいたら、
こんな表を作ってみたら役に立つと思います。

表の作り方は、またこんど。。

タグ:リタイア

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posted by 大庭夏男 at 12:07| Comment(4) | リタイアに要る貯蓄 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>死ぬまで貯蓄額がゼロにならなければ、それはリタイア可能だと決めたわけなのです。

心打たれます。
40代前半独身女性実家暮らし。
貯蓄約2000万。
アーリーリタイアメントを考えてばかりです。
でもやっぱり2000万じゃ無理かな?
ちなみに仕事を辞めても月に10万円くらい収入があります。
どーでしょうか??
まだ早すぎですかね?

Posted by MM at 2014年12月21日 20:05
MMさん、

>どーでしょうか?? まだ早すぎですかね?
MMさんのライフスタイルが私には分かりませんので早いか、もう可能なのか判断がつきませんので、ここは無難に「リタイアは準備が整ってからにした方がいいですよ」とお返事いたします。

MMさんのコメントから貴殿がアーリーリタイアできる利点をピックアップすると・・・
1.独身実家暮らし
多少は実家に生活費を入れていらっしゃるかもですが、実家暮らしは蓄財にとても有利です。独身は今後もそのおつもりかどうか?にもよりますが「自分のやりたい事をする」環境には、それを妨げる利害関係者が少なくなりますから、これも有利でしょう。

2.仕事を辞めても10万円/月の収入がある
いいですねぇ!羨ましい限りです。私は月3万円程度で、MMさんのような月10万円になればいいなぁ、と思っています。もしこれが生涯続く収入になればリタイア後の生活はかなりバラ色になるでしょう。

ただ・・・
1.いつか出費は増える可能性があるでしょう
実家の親が今は健在だとしても、やがてお別れの日が来ます。その後、実家をMMさんが相続できるかどうか・・・相続できても今までは親が払ってくれた固定資産税や火災保険、光熱費などをMMさんが自腹で出費しなければならなくなります。

2.年金受取までまだ20年ぐらいあります。
その間には年金保険料を払う必要があるし、20年間は月10万円で自分の生活をエンジョイしなければなりませんから、ゆとりがそう無いかもしれません。

3.お金では買えないかもしれない「生き甲斐」が持てますか?
これがお金と同じぐらいにとても大事な課題です。単に暇つぶしの趣味でない、暮らしの糧となる「やること(何もしない事が糧ならそれでもOKですが)」がどうしても要ります。

ただ、月10万円の収入が何によってもたらされているのかは分かりませんが、もしその収入源が生き甲斐につながっているならば、MMさんの立派な「セミリタイアメント」、もしかしたら「起業家」としてやっていけるようなきがします。まだ10万円収入源が生き甲斐になっていないなら、それを生き甲斐にするようにしたらどうでしょうか?

またリタイアを目論むのであれば「2000万円あったらリタイアできるか?」という発想ではなくて、実際にこの先50年間ぐらい先まで「いついくらの出費を目論み、それが2000万円の元金と月10万円収入および65歳から受け取るであろう年金収入で賄えるかどうか」表を作って調べてみて判断する必要があるのではないかと私は思います。

多分、MMさんが今の仕事に情熱を持てなくなっているのかと想像しますが、会社の仕事(会社でなくてもですが)は、たとえ仕事が面白くなくても“毎月収入がある”という都合のいい収入源でもあり、会社に居れば同僚と会話もでき、気晴らしにもなります。でも会社を辞めた途端に同僚との付き合いは九分九厘終わりになってしまいます。だから仕事で体を壊すようでもない限り、ある程度長く勤め、あまり余計な努力はぜず、そのエネルギーを生き甲斐づくりに向けてみたらリタイアメント、もしくは身の丈起業の道が明るくなるのではないでしょうか。

返事が長くなり、見当外れな部分もあるかと思いますが、私の経験から思うのは、リタイアは単に仕事を辞めることでなく「新たにリタイア業界に進出する」ようなことです。
どうか計画をたててうまく行くか検証し、上手なリタイアメントに「転向」なさってください。
Posted by 大庭夏男 at 2014年12月22日 10:43
>会社の仕事(会社でなくてもですが)は、たとえ仕事が面白くなくても“毎月収入がある”という都合のいい収入源でもあり

そうですよね。自分もそう思います。

>実際にこの先50年間ぐらい先まで「いついくらの出費を目論み、それが2000万円の元金と月10万円収入および65歳から受け取るであろう年金収入で賄えるかどうか」表を作って調べてみて判断する必要があるのではないかと私は思います。

やってみました。2000万じゃ無理ですよね。本当に生きていくだけの生活なら可能ですが。
最低でも3000万は必要かな?と思っています。

>リタイアは単に仕事を辞めることでなく「新たにリタイア業界に進出する」ようなことです。

それに関しては難しいかな?と思います。
リタイアしたい理由は現実から逃れたいからなので。(甘くてスミマセン)


今回は丁寧なお返事を頂き本当にありがとうございます。
大庭さんのブログには私の知りたい事がたくさん書いてあります。
読んでいて楽しいですし、今後の参考にさせて頂きます。
大庭さんのある記事に書いてあったのは、完璧にリタイアするのではなく週に数日働く方法もあると。
恐らく自分にはそれが合っているかな?と考えています。
10万円の収入は投信の分配金なので必ずずーっと続く保証はありません。
やっぱり労働して月に1回必ず頂ける収入がある環境と言うのはオイシイと言えますよね。

今後は大庭さんのブログ記事を読破させて頂きます。

質問したいことがあったらまたさせて下さい。

今後共よろしくお願いします。(一方的でスミマセン)


Posted by MM at 2014年12月22日 22:11
MMさん、

>大庭さんのブログ記事を読破させて頂き・・・
私のブログ記事は、私の経験だけがソースですから、鵜呑みはしないように「話半分」の参考にする程度にしてください。
MMさんにとって
①都合のよいこと
②気に入ったこと
この二つで記事をふるいにかけて、都合が悪く気に入らない記事内容は飛ばしていただければ結構かと思います。
Posted by 大庭夏男 at 2014年12月23日 14:36
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