2013年05月29日

吹けば飛ぶかもしれない「東南アジアは安あがり!」という都市伝説

3013年5月、9日間のタイ バンコク滞在を通じて実感したのは「食費が日本と変わらないほど高くつく!」ということでした。
同じ年の1月にマレーシア ペナン島に滞在した際には「食費が安い!」だったのに、なぜ今回5月のバンコク滞在ではそう思えなかったのか?その理由は・・・
バンコクが大都市でしかも観光人気であること。
バンコクはモノや店がバリエーションに富んでいること。
そして1月から15%も円安が進んだこと。
この3つが入り混じっているのだと思います。

海外観光旅行や1ヶ月以内程度のショートステイにかかる主な出費は、旅費、ホテル代、食費、娯楽費です。このうち旅費は2月に航空券の支払いを済ませたので円安影響は受けませんでした。おそらく今後は値上がりするのでしょう。

ホテル代はバンコクで現金支払いしましたから為替レートの変動をまともに受けて予定より約1万円高くつきました。しかし日本のホテルが「一人一泊いくら」に対してマレーシアやタイでは「一部屋一泊いくら」ですから、大きな部屋を予約しなければ夫婦二人なら泊まるホテルを選べば日本国内旅行より安上がりであることは今後も続くでしょう。今回私どもが泊まったホテル(正確にはサービスアパートメント)はちょっと広めのワンルームの部屋で日本円換算では一泊約8千円でした。この先円安が進んでもホテルのランクと相談すれば同様の価格以下の選択肢は少なくないと思います。

そんな中で意外だったのはバンコク滞在中の食費でした。マレーシアのペナン島では10日近く滞在して夫婦で8千円ぐらいしかかからなかったのに、バンコクではその3倍近くもかかりました。マレーシアのリンギットもタイのバーツも円に対して同じような為替レート変化をしているので、共に15%の円安はありますが、それを考えてもバンコクの食費は高いです。
こうなった主な理由は「バンコクには素敵なお店が多いから」です。マレーシアのクアラルンプールも大都市だからレストランはたくさんありましたが、バンコクはもっと食が充実しています。しかも日本だったら高くつくような北京ダックなどの高級料理が手に届くお値段で食べられるので、ついそういうレストランへ何度か入ってしまうから食事にかかるお金が増えるわけです。

マレーシアのペナン島ではこれがあまりありませんでした。ホテルの近くには美味しい「大衆食堂」みたいなのがあるだけなので、そこでタンドリーチキンとタイガービールを飲んでも二人で千円ぐらいで済んでしまうのでした。でも数日滞在の間に、そういう現地料理ばかり食べているとなんだか胃具合が悪くなって日本食のあっさりした味を体が欲するようになります。バンコクでもそうでした。スパイシーな辛い料理ばかりだと胃もたれして日本食が食べたくなります。ペナン島ではそう思っても日本食レストランが少ないから、仕方なく食パン買ってピーナッツバター塗って食べていましたが、バンコクでは日本食レストランがズラリ!並んでいます。だからそこに入ってしまうのです。日本食と言っても寿司やうどんは日本に帰ってからにしようと固く決めていましたが「まあラーメンぐらいなら・・・」とラーメン屋に入りました。

バンコクで食べる日本ラーメンは日本のラーメンとまったく同じ味がしました。美味しいです。なぜか日本より量が少ないのが気になりました。ついでにジュースも注文したらジュースもラーメンと同じぐらいの価格。二人でラーメンとジュース2杯飲んで1200円ぐらいかかりましたから日本の価格とほとんど変わらないぐらい。なぜかバンコクでは日本では高い料理が割安で、日本で安い料理が日本と同じかそれ以上高いような気がします。

牛丼の吉野家もそんな感じです。食べませんでしたが看板を見る限り99バーツと書いてあるからバンコクでは一杯350円ぐらいです。
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食べ物以外でも100均のダイソーは60バーツ均一で、これを日本円換算すると200円を超えます。日本の100均がバンコクの半額で買えるなんて・・・そういうことになっていました。
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それで、なるべく食費を増やさないようにホテルの部屋で“内食”しようと、スーパーへ買い物に行き、冷凍食品買って部屋の電子レンジでチンして食べることにしました。しかしこれでもなかなか食費が思うように落ちません。日本のように冷凍食品大安売り!とか6時以降の生鮮食品に半額のシールを貼るようなことはバンコクでは流行っていないらしく、またスーパー激戦区も無い模様で、のびのびと価格が高めなのです。
ちなみにホテル近くのスーパーで食材の値段を見てみたら・・・
食パン一斤200円。
日本のと同じぐらいのリンゴ一個90円から280円
バナナ5本ぐらいが100円
ビールは500ミリリットル缶で130円ぐらいからあります
冷凍スパゲティーが250円
冷凍ギョーザは340円
ハムが7,8枚入っているパックが200円
ニンジン2本で150円
キューリ2本でやっぱり150円
タマネギ1キログラムが240円
豚ひき肉1キログラムが780円
サーモン刺身が1キログラムで2750円
米(インディカ米)は5キログラムで700から1100円
こんな具合でした。実に米とビール以外は日本のスーパーの平日価格と見間違うぐらい。少なくとも今の円安で、バンコクのスーパーでは日本より安いと感じることはできません。

ここは滞在ホテル近くの外国人御用達のスーパー
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これは日本人ロングステイヤーも通うと言われるBigCのスーパー
ヴィラより少し安いですが劇安ではありません。ほんのちょっとしか安くないです。
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ショートステイの場合は現地に滞在する期間が限られているため、レストラン利用が多くなるし、割の良い食材が買える店を発見することは至難の業です。多分ロングステイすれば多少は食材価格のアンテナが発達するとは思いますが、日本で慣れているように現地で格安店を見つけるにはそれなりに長い期間が必要でしょう。
夫婦二人がバンコクで暮らせそうな、日本人が多く暮らすという駅近くのコンドミニアムも現地の日本語新聞で調べてみましたところ35から40平米の2部屋の物件が、日本円換算で10万円前後でしたからこれも日本とあまり変わらないような気がします。ということは、バンコクで安全な場所に快適に暮らそうと思ったら日本で暮らすぐらいの生活費がかかるということになる可能性が高そうです。実際にバンコクでお会いした、昨年からバンコクロングステイを始めたご夫婦の場合、ご主人はゴルフが趣味で毎週行くとのことでしたが、一ヶ月生活費は30万円を超えるというお話を聞きました。お部屋も見せていただきましたが、ちょっと広めの綺麗な部屋でセキュリティーもしっかりしていそうなところでしたが、自家用車を持たずに月30万円です。ちなみに日本で節約に励む大庭家は現在3人家族で車もあって、税金も含めて月に20万円生活です。「東南アジア暮らしは安あがり」というイメージは、今回の滞在ではあまり感じられませんでした。

日本では高級レストランでの食事やゴルフとかの金のかかるレジャーを割安でするなど「贅沢を割安にできる」というポテンシャルはバンコクが日本に勝ると思いましたが、節約のためにバンコク暮らしは“前代未聞の超円高”が過ぎてしまった今では、もはや無理なのではないかと思われます。大都会という意味ではマレーシアのクアラルンプールも同様になっているのでしょうか?

私が泊まった宿は、ちょっとリッチなサービスアパートメント「GRAND PRESIDENT」です。
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ここはバンコクスカイトレイン(BTS)ナナ駅近くにあり、近くには雰囲気のいいレストランもありましたが、下の写真の“タイの焼きトン屋”で、3種の焼きトンとご飯とキャベツの切ったヤツを買って部屋で食べたりもしました。価格は夫婦2人でお腹いっぱいになるほど買い込んでも300円ほど。これが一番美味くて今でも味が思い出してしまいまい、今回の旅行で一番思い出に残る味になりました。

この焼きトン屋台はGRAND PRESIDENTの近くの路上でほぼ毎日夕方から売り始めます。
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焼きトンはタレをつけて食べるとかなり美味いです。唐辛子の入ったキャベツは値段不明(無料?)おにぎりぐらいの大きさのご飯は20円ぐらいでその屋台で買えました。
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バンコクのレストランではおおむね昼は一食800円程度、夜は1500円前後かかりますから10日滞在を全部レストランで済ませたら夫婦で5万円前後の食費になってしまうでしょう。ホテル代に匹敵するほどの食事代というのはリタイヤメントの旅行にとっては痛いです。安くて美味い屋台の発掘や自炊が可能になるミドルステイやロングステイではバンコク滞在は悪くはないと思いますが、一ヶ月未満のショートステイをバンコクでするのは、お金を大事にしたいリタイヤメントにとってはあまり向いていないのではないか?マレーシアのペナン島のような大都会を離れた地方都市、例えば物価がバンコクよりだいぶ安いと言われるタイのチェンマイなどを詮索した方が費用的に気軽なのではないかと思いました。


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posted by 大庭夏男 at 11:30| Comment(9) | TrackBack(0) | タイでの滞在 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
日本で安い牛丼を食べ、賞味期限の近い半額食品をスーパーで買い、100均や激安店を利用する範囲では東南アジアの都会とそう生活費は変わりません。住居費も23区以外なら3万円で十分駅から10分のワンルームが借りられます。
 風俗すら最近の若い素人娘はおおらかですから、東南アジアよりはるかにコストパフォーマンスは高い。

 今月は、固定資産税や自動車税がどっと課税されたので飲みに行くことはありませんでした。そうすると食費は昼食込みで月に15,000円、交通費が10,000円、光熱水料が10,000円、通信費が10,000円。マンションの管理費、修繕量を併せて70,000円です。これで東南アジアの都市で生活することは不可能です。

 円安もありますが、わが国で大庭さんのような節約生活が身についている人はおそらく海外とのW生活はかなりの無駄となるでしょうね、金銭だけから見れば。
Posted by 川ちゃん at 2013年05月29日 12:27
川ちゃんさん、

>節約生活が身についている人はおそらく海外とのW生活はかなりの無駄となるでしょうね、金銭だけから見れば。
そういうことだと思いました。
2年前にマレーシアのクアラルンプールを訪れたときは、史上空前の円高で、しかもこの先1ドル50円時代が到来する!などと囁かれていましたから、東南アジア生活は節約の天国かと思っていましたが、今まさに円安風邪と共に節約東南アジア暮らしはハードルが高くなってしまいました。日本に住居を置いての東南アジア&日本の二重生活では無駄が出ることは避け難いでしょう。
なので海外ステイは別の自分にとって価値あることを見つける必要があるでしょうね。金銭に変えられないような。
Posted by 大庭夏男 at 2013年05月29日 13:14
スーパーの食材の値段はとても参考になりました。
ニンジン2本で150円とはオドロキです!近くのスーパーならニンジン4本で100円だったので、バンコクの物価はほとんど日本と変わらないですね。
Posted by しいたけを at 2013年05月29日 20:50
物価が安いから、他の国に住むという考えは、私は好きではありません。また物価も為替も変わるのですから、その事をよく考えておかないと、NHKで放送していたフィリピンの介護施設のような事になります。
Posted by Taibun at 2013年05月29日 22:16
しいたけをさん、Taibunさん、

バンコクのスーパーは、外国人ステイヤーや富裕層の来店を期待して“良いものを高く”というビジネススタイルでやっている気がしました。バンコクで会った日本人ロングステイヤーもスーパーを日常利用されているとのことでしたが、人によってはトラックに載せて野菜を売る行商や、露天、昔ながらの地元の市場で買うそうです。そうしたら生活費は安く済むということのようです。
「>物価が安いから、他の国に住むという考え」は確かに脆弱な発想だということは今回のバンコク滞在で分かりましたが、物価というものは無視できないと私は考えています。
もし、仮に、今後の日本国内物価が他国よりかなり高くなる事態が発生したら、そのとき私はかならず物価の安い国に一時移動することも検討するでしょう。
Posted by 大庭夏男 at 2013年05月29日 22:52
私もバンコクはバラエティが豊富だと感じました。レストランの種類やスーパーの品揃えから本屋も英語、日本語の書籍とあり全体的にバランスがとれていて、外国人に生活しやすい環境がそろっているという印象でした。値段はさておき、Emporium上階のスーパーはきれいで日本と大差ない感じでしたし。

この円安ですと割高感はあると思います。円高のときに外貨に換えておくとか外貨で運用等為替ヘッジ
していると海外旅行費用も円安の影響を抑えることができるかもしれません。やはり海外で銀行口座を作ることは有用だと思います。

チェンマイの方が物価は安いです。宿泊先もものすごく安いゲストハウスからサービスアパートまであり食事に関してもレストランは充実している上マーケットや屋台で安く調達するという選択もあります。街でのんびりリタイヤ生活か山の中で自然に囲まれてまったりする…と選択の幅があるかもしれません。ただ移動に関してはバンコクのようにスカイトレインなどありませんのでソンテオやトゥクトゥクもしくはバイク・車レンタルになるかと思います。大庭さんにはチェンマイのほうがツボにはまるかもしれませんね。 

私たち夫婦も今冬またバンコク、チェンマイと行く予定です。今回はミャンマーにもよってみたいと考えています。
Posted by 初級自由人 at 2013年05月30日 12:21
初級自由人さん、

>・・・バンコクはバラエティが豊富だと・・・
トリップアドバイザーが発表した2013年の世界の人気観光都市ランキングで、バンコクが13位、東京は15位だったというニュースをバンコク滞在中に見て、確かにそうかもしれないなぁ、と思いました。
整理された街、街のキレイさでは東京が上だと思うのですが、旅に出たら、何だかよく分からない謎多き街の魅力も大きな要素だと思います。バンコクはその点において、都会の便利さと“謎”なところが交じり合っているので魅力的なのでしょう。

>大庭さんにはチェンマイのほうがツボにはまるかも・・・
私もそのように感じました。チェンマイにはまだ行ったことがないので、今後機会を見つけて行きたいと思います。タイの地方都市は今回カンチャナブリに行きましたが、街歩きはできなかったけど、そういう地方都市と近郊ののどかな農村風景には癒されました。チェンマイもきっとそうだろうと期待しています。
Posted by 大庭夏男 at 2013年05月30日 16:28
今年はいろいろ仕事と旅行で各地を旅しています。イタリアサルディニア、モロッコマラケッシュ、ハンガリーブタペスト2回、チェコプラハ、ギリシャメテオラ、フランスオルレアン、ポーランドワルシャワ、ポーランドクラコフとトルン、それとオランダ。

物価差という点では、ギリシャの地方は東欧より安いというイメージです。サルディニアもピザが安くおいしかった。その両方とも4人で外食で食べても20ユーロぐらいです。

ホテルを泊まってもいわばバストイレ共同であれば、プラハの一等地でも1泊30ユーロで泊まれる。旅行の仕方次第でおカネはセーブできます。でもおカネはインフレしたら、どうにもならないので、どうでもよい存在です。

Posted by aa at 2013年06月05日 07:04
aaさん、

今年はまだ5ヶ月過ぎたばかりですが、コメントにあった街を数えただけでも12ヶ所ですね。一ヶ月に2ヶ所以上の旅とは羨ましいかぎりです。
私もこれから政府の「成長戦略第3弾」でさらに円安になっても旅行には行き続けたいので旅の仕方を工夫してお金をセーブしなくてはなりません。
aaさんのコメントを読んで「困難があることは、工夫し甲斐がある」と前向きに考えて、旅行の仕方の工夫をしていきたいと思いました。
Posted by 大庭夏男 at 2013年06月05日 16:23
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