2016年09月22日

合理的リフォームにはいくらかけるべきか、考えて計算してみまし

過日、旧実家のボロ家リフォームにかかわる記事を書いたところ、いかにも私らしく「経済的合理性を考えてみたら?」というコメントをいただきました。
ので、早速「そうか!その手があったか!」と思い、あれこれネットをググり、調べ、考え、いくつかの合理的な手掛かりを得たので記事化しました。

1.まずコメントいただきました計算手法に沿った経済合理性のあるリフォーム予算を計算しました。
利益÷利回りによって収益還元価値を計算することをコメントは教えてくださいました。
コメントを引用させていただくと・・・
>たとえば(家賃収入が)月7万円でしたら7万円×12カ月÷5%=1,680万円がその自宅の収益還元価値です。

ではいったい、私の東京の旧実家がリフォームすることによって収益還元価値がどれだけ上がるのか?というザックリな検証をしようと思い、ネットでその地域の不動産価格をググってみました。

旧自宅と同程度の床面積で同程度の築年数の戸建賃貸物件を探し出した結果、月7.9万円の家賃が見つかりました。築37年とありました。私の旧実家よりもっと古いです。そんなに古くても家賃はずいぶん高いもんだ!と感心し、次に築3年の戸建賃貸物件を探しました。そうしたら月14.5万円でした。広さはまったく同じではありませんでしたが、築3年という新品同様?で築37年と比べて2倍程度の家賃差しかないのは、私は意外でしたが、そんなものなのでしょうか??

でも、ザックリ試算する上での情報収集はまあこのぐらいの努力に留め、
「リフォームすることにより家賃は14.5-7.9=6.6万円上がるのだ」と思うことにして上述の式で収益還元価値を計算すると、1584万円と出ました。

なので、この試算では、私の場合は1584万円が合理的な収益還元価値となるので、ここまでリフォーム費用を出したもかまわない、となるでしょう。

2.次に、せっかくリフォームした旧実家を売りに出す場合を見ました。
私も妻も関西が生活拠点になっているから滅多なことで東京暮らしで再出発しないだろうと思います。まして子ども達は先々どこに定住するのかしないのか、はたまた外国に飛び出して行ってしまうことも視野に入りますから、せっかくのリフォーム済自宅を売ることも見ておく必要があるでしょう。と思いました。

上と同じくネットで築30年超えの木造戸建ての「古家付き土地」と「リフォーム済物件」の価格差を見ようとググりました。この価格差の分はリフォーム予算として出しても売却して戻って来るから損は無いと考えたからです。

その結果・・・
まず、物件は「中古」か「新築」しか検索にひっかからず、リフォーム済かどうかはうまく検索できないので、「築30年超えの“大古”」と「新築後浅い築年数の中古」を比較しました。

分譲価格は場所により価格にばらつきが大きくてネットで素人がパパッと比較することが無理だったかもしれないけど、一応旧実家のすぐ近くではないけど同一地域の似たような広さの戸建分譲価格を見たら、
1985年築の物件が2980万円、2012年築が4780万円でした。
ということはリフォームにより「新築そっくりさん」すれば1800万円程度高く売れる??だろうから、そこまでリフォーム費用かけられると、とりあえずそう思うことにしましょう。

3.最後に、本命の「リフォーム後にずーっと住み続ける」場合を計算しました。
私は戸建の不動産を2つ所有しているため、私が死んだらその2つの不動産価格だけでもう相続税の基礎控除額をほぼ満たしてしまうから、現金などを所有していたら必ず「相続税申告」というお金も時間もかかる手続きを行わなくてはならないです。リフォーム費用で生前に所有する現金を使い果たせば、リフォームした家屋は減価償却が効くから年々価値が下がります。これで相続税の基礎控除以内に収まり、死後は遺族の誰かが税務署の「お尋ね書」に遺産明細を書き込むだけで済み、お金も時間も節約できる。この節約額はいったいいくら?というのを試算します。

なのでリフォーム費用を私が全額出したら、私の財産には死後に相続税がかからない、として、節税と節約額の合計を見積もってみました。

まず、相続税自体は“正味の遺産額から基礎控除額を差し引いた残りの額”に定められた税率がかかります。
仮にその額が1000万円だとしたら、税率は10%なので、相続税100万円を支払わなければなりませんが、基礎控除額に収められれば、相続税が出ないから、これを節税と見て、私の場合ではリフォームによる節税で100万円節税できる、と見積もることにします。

相続税申告は自分でもできるけど、信用性が低くて税務署の調査が入り易いということのようだから、相続税申告に長けた税理士に申告業務を依頼することを考えます。
この費用は一昨年に母の他界で発生し、その依頼費用は付帯する仕事の費用を入れて約100万円でした。

それに一昨年の私のケースでは、土地の登記が古くて完璧でないことが発覚し、土地家屋調査士に境界確定という仕事まで依頼しなければなりませんでした。費用は登記まで入れて約80万円。これはどのケースでも発生するわけじゃなくて、私の旧実家はもう完璧な登記をしたから同じ仕事は起きないと思いますが、一応新たな、他の手続きが、同額で発生すると見積もりました。相続税申告時には予想しなかった何かがきっと起こります。

相続税申告を外部に依頼するのはこのぐらいですが、税理士とのやりとりで、私自身が調べたり、書類を役所に取得しなければならない仕事がかなりたくさん出てヘトヘトになりました。だいたい週に丸1日はこの仕事に駆け回り、そういう事態を合わせると3か月間そうなったと思います。なので1日10時間、週に1回、3か月間相続税申告のための仕事をしたと仮定し、私のかつてのサラリーマン時代の時給換算額を約5000円としたら、60万円分の時間を私は相続税申告のために費やしたと考えていいと思います。

なのでリフォーム費用を出して私のお金財産を減らし、相続税申告しなくて済むようになれば、残った遺族は上述の合計で、100万円+100万円+80万円+60万円=340万円は節約できると見積もれます。

さらに、東京の家がキレイになり、快適にそこで暮らせるようになると、私も年に何度かはやや長めに東京滞在を繰り返すことが楽しくなるでしょう。そうすれば楽しみの基地として家屋の一室を使えるから、同じことをするためにホテル代を支払わなくて済むでしょう。そう考えて・・・
20年間、毎年1週間滞在を3回繰り返すホテル代節約額を計算すると、ホテル代一泊6千円として、合計252万円になります。

そのように計算すると、節約だけに注目したら340万円+252万円=592万円しか出せないことになってしまいます。

私が今考えているリフォーム予算はこれでははみ出してしまいますが。リフォーム後に売るつもりも貸すつもりも無いので、592万円でなんとかリフォームすることが合理的となるのでしょうか?
これでは家族が納得するリフォームは、まあ無理です!

しかし事の発端を思い出すと「リフォームしなければ、きっと私の子が、住みづらくて、文句タラタラで、だからリフォームして終生そこに文句無く住まわせるようにしよう」でした。もし私の子が旧実家に住めない!と言い出し、家から飛び出して、家賃5万円の賃貸ワンルームに生涯たとえば20年間住んでしまったら、それだけで1200万円の大庭一家収入のロスになるでしょう。

そう考えると、私の還暦付近で実行するであろうリフォームの予算は最大1200万円+592万円=1792万円かけても損はないのではないか?となります。


何だか強引だけど上述1,2,3とも似たような見積り額になりました。
なので1700万円近辺が、私がかけられるリフォーム費用の合理的な限度額ということでしょうか。
それだけの予算を組めるかというと、現在の私にそのお金をポンと出せと言われても、そりゃ酷です。もう他のお楽しみができません。

私としては、べつに「リフォーム命!」でもないわけですから、リフォーム費用は、上述の半額ぐらいになんとか抑え込みたいです。

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posted by 大庭夏男 at 11:02| Comment(5) | TrackBack(0) | リタイア後のお金のこと | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
相続税は、基礎控除だけでなく、小規模宅地の80%減額や1億6000万円までの配偶者の税額軽減など色々あり、相続税がかからない可能性がありますので、手元資金をリフォームにあててあとでしなくても相続税が課されなかったという本末転倒なケースにならないよう注意してくださいね。相続税が課かる場合でも現金があれば納税できますが、相続財産が不動産に偏り過ぎてるケースでは自宅を安値で売らなければならなくなります。
Posted by time at 2016年09月22日 20:36
しかし、リフォームは夢が膨らみますね。家を建てるとか、リフォームとか一度に一気にやってしまうのは、もったいないような気がします。お金が貯まったら、シャワーブースつけて、その次はバスタブ買って、壁紙張り替えてとかが好きなんです。サンワカンパニーという会社がよい、材料を提供しているので、材料はそこで買い、施工業者を探す。少しずつ自分の家にてを入れていくほうが愛着がわきますね。
Posted by time at 2016年09月22日 20:58
timeさん、

>1億6000万円までの配偶者の税額軽減
仮に私の遺産になったものを妻が全部相続するなら、第一回目は無税となりますが、妻が死んだ第二回目はやはり相続税申告が必要になるので、きっと、おそらく、第一回目から法定相続になると思います。その方が一回目、二回目とも相続税を抑えられることになると思いますが、それでも特に第二回目では相続税申告が必要になると思います。これは避けたいです。
私はベツに政府に恨みがあるわけじゃないですが、私の財産は私のものであって、それを誰かに与えるとしたら不特定多数ではなくて妻と子だけにしたいと、強く思っているので、相続税発生は避けたいです。

>リフォームとか一度に一気にやってしまうのは、もったいない
私もまさにそのとおりで、昨年は内装デザイナーの知人と協同してDIYリフォームをしようと企みましたが、住人である子に反対されて構想段階で頓挫しました。子の意見は、部屋では誰にも邪魔されずに暮らしたいから、長く細く工事が続くような方法はしないで一気にやって欲しいと。DIYではそりゃ無理だからやめました。それに私の大雑把な性格ではキメの細かい仕上げは無理だと、これは家族一致した私への評価なので、やっぱり職人の仕事に任せようと思いました。
Posted by 大庭夏男 at 2016年09月24日 10:28
 相続税控除があるから、できるだけ分散(1億6000万円までの配偶者の税額は考えずに)した方が良いです。

都内に不動産がある場合は、まず相続税対象になりますね。
バカにならないのが、税理士への報酬で、普通100万円です。


相続税対象の不動産がなければ、銀行預金などおろして、現金で持っとけばよいですが、残念ながら不動産があって税務署が狙いをつければ、そんなもんはすぐに調べられます。

これを逃れるには、大庭さんが借金で賃貸用マンションを購入するしかありません。

しかし、経験のない人はやらない方が無難です、おとなしくお上のいうがままがよいかも。
Posted by 川ちゃん at 2016年09月25日 20:12
川ちゃんさん、

>経験のない人はやらない方が無難・・・
賃貸用マンション経営はリタイア後ビジネスの王道のひとつになっているみたい?ですが、私は「とても怖くて手が出せません」。怖い理由は経験が無いからに他なりません。
そういう感覚はたぶん他の人も似たようなもので、私が株式取引をやっていると当ブログに記事を書いても「じゃあ俺もやってみるか!」と、気楽に株は始められないでしょう。

そう考えると、私は昔から株を始めておいて良かったです。それに資金と機会が許せたならば、マンション経営も役立つ経験になったと思います。
まあ、還暦近辺になると新しいことを始めるのはすごくハードルが高くなると実感させられますね。
Posted by 大庭夏男 at 2016年09月28日 11:50
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