2017年08月10日

小学校自由研究の表彰は難しいことが分かった59歳の夏

今年も夏が来まして、夏生まれの夏男は59歳になりました。とはいえ今年で60歳かと勘違いしていたので何だか1年得した気もしています。

今年から地元小学校の総合学習の「地域先生」に突っ込みはじめまして、この夏は自由研究のお手伝いをしました。小学生を持つお母さんのひとりが昨年に「自由研究で困っているのよ!どうしたらいいのか、何とかならないかしら。。」と言うのを聞いていました。その後偶然にも小学校の先生が「児童の自由研究相談会やってくれる人探しているんやけど・・・」言うもんだから、8人集めて今年その相談会をやりました。

集まった児童は約30人。
「まだ何やっていいんか、ぜんぜん分からへん」と正直に言う子も、目からウロコのような「エぇ~、そんな実験できるんかいねん??」と集まった大人を仰天させること考えた鬼才の小学生も来ました。

私が相談にのった児童は「工作!」と言って、見せてくれたのは設計図どおりに作れば立派な工作作品ができる「手作りキット」を持って来た子でした。
私が小学生の頃はこういうキットは無かったし、もし有ってもキットを組み立てて提出したら、きっと先生や同級生からこてんぱんにやられるだろうし、そもそも我が家は貧乏でキットなんか買ってくれないと思ったから、近所に落ちている廃材の板を拾って来て作りました。ふとそんな昔の思い出が脳裏に蘇って懐かしかったけど、懐かしがっている間に、児童は箱を開けて、中から部品をじゃらじゃらと机の上にぶちまけ、最後に出てきた設計図を広げて、こう言いました。

「お母さんが、こんな難しいの分からないから、相談会に行って作り方教わってらっしゃい、って言っている」と。

そうやって見せられた設計図を眺めると、まあ難しいかもしれんなぁ、と私は思いました。
私は昔プラモデル作りでそうとう鍛えましたから、設計図を見れば分かるんだけど、それにしても難しそうな雰囲気がしました。だからその子のお母さんがプラモデルをやっていなかったら、こりゃ無理だろう!。

「お父さんは作れそう?」と、その子に聞いてみたら、
「お父さんはカイシャ。だから無理って」と。

この相談会で私は思いました。
現代は工作キットの製作代行をするニーズに満ちているのではないか?と。
自由研究の相談会だから、もっと研究っぽい相談かと思ったら、確かに上述の大人が仰天するアイデアを下げて「どうすりゃ実験できるでしょう」と相談して来た子もいるけど、キット作りの代行とはの相談が来るとは思っていませんでした。

でも私はどうすりゃいいのか分かりませんでした。
とりあえず設計図の解読の仕方を教えようと「じゃ、一緒に作ろうか!」と製作に踏み出しましたが、結局子どもには難しいところを私が作ってあげることになってしまいました。
その児童は満足して「ありがとう」と言って帰って行きましたし、その子のお母さんやお父さんも作品の目鼻がついて良かった良かったなのかもですが、果たしてこれで良いのかどうか・・・

来年もきっとキットを手に持って相談会に来る子が絶対いるでしょう。

そんなことを集まった大人達と雑談していたら、大学教授だというある大人が「最近は良い作品を表彰しないからそういうもの作りたがるんじゃないか?」「そういう風潮じゃアカンよ、絶対に表彰は必要だ!」とだんだんエキサイトしてきて、相談会も終わった翌日に「表彰をしようじゃないか!」と別の大人を通じて私のところへ言って来ました。

だったら自分で学校へ行って先生に相談したらいいのになぁと思ったら、どうも当人の大学教授は「そういう調整は代表者の人がすべきもんだ」と言っているらしく、それで代表者って誰?って別の人に聞いたら、じゃあ大庭さんという流れになったらしいです。私は代表なんてまったく引き受けた覚え無いのに、どうもそういう雰囲気になってしまっているようでした。

困ったもんです。
こんな流れになったことは過去にもありまして、逃げ回って最後に辞めた活動もありましたが、今回は「まあいいか」と妥協して私が先生に「・・・というわけで自由研究作品の表彰をしたいんですけど」と相談しました。

私は表彰をやる事で一番厄介なのは、賞品に何を選ぶのかということと、その財源をどう集めるのかという事かと思いました。でもそれらは何とかなると寄付の目途もついているため「表彰をするぞ!」と決心したらそれで一件落着かと思いましたら・・・違いました。

学校では、表彰するということは難関を極める、というのです。

なぜか・・・
表彰すると誰か一人の児童を選んで、別の児童を落選させることになりますから、不公平感が漂いはじめ、特に落選した児童の親から「どうしてウチの子があんなに頑張って作品作ったのにダメだったんですか!?」と、質問とも苦情とも受け取れる反応が複数来ることに備えなければならない。それがあやふやだと、やれ依怙贔屓だとか、気分や感情や自分のお見込で選んだんだろう!ケシカラン!!と炎上することもある。「だからたいへんよ!」って先生の意見でした。

なので最近では学校が表彰をすることは一切やめて、代わりに外部の団体が主催するナントカ委員会が毎年やる夏の自由研究作品博覧会とかに選んでもらい、外部表彰してもらう方式にしているらしいです。それならば「何でウチの子が・・・」と言ってきても「いやいやアレは学校ではなくて外部団体の選考ですから、私どもも選考基準は細かく知らされていないんですよ。何だったらその団体に尋ねていただいたらどうですか?」とやんわり矛先をかわせるとベテラン先生は言っていました。

それに・・・
自由研究はまさに自由なので、学校で一緒にやるんじゃなくて、家庭でやって来るものだから、親が関わるものなんです。その親がたとえば大工さんだったりしたら、その子の工作の作品はプロ級に仕上がっているかもしれないですから、そうでない親の子の作品と出来栄えで選ばれたら最初からハンディがあるという話もありました。

そういうことをいろいろ聞いた私は、とりあえず代表?として、今年の表彰のはなしは頓挫させることで動くことにしました。

きっと頓挫を知った件の大学教授は面白くないでしょう。
「あの代表の大庭ってヤツ、腰抜けだから頓挫するんや!だったら俺が全責任を引き受けて表彰やってやる!!」と勢いづいたら私はこの代表を名実ともに御免できるのですが、まあきっと「あ、そ・・」で終わるのでしょう、こういう話って。

でも表彰があったら受賞した子はやる気が上がるでしょうね。
かつて工作好きの小学生だった私は、小鳥の巣箱の下に餌台を付けた作品を作りました。餌をついばんだ小鳥がすぐ上の巣に帰れるのだから、コンビニの二階に住んでいるようで、きっと小鳥も便利に違いないから、これを庭の木にかけておいたらスズメ達が押し寄せるだろうと考えたのです。私はこれで外部団体から金賞を受けました。

だけど実際は、スズメは一羽も巣に入居してくれませんでした。餌台は人の手が届くところでなければ餌を置けないし、そんな人の手がすぐ伸びて来るところにある巣に住みたいスズメは一羽も現れませんでした。文字どおりアイデア倒れです。しかし選考委員会は金賞を私にくれました。これはまさに審査基準がいい加減だったからでしょう。私が小学生時代の今から50年前はそれでも文句言う親は居なかったと思いますが、今はきっと舌の肥えた親達がオンブズマンのように適正な選考だったかどうかウォッチしているんでしょうね。
タグ:59歳の夏

SponsoredLink

posted by 大庭夏男 at 11:46| Comment(0) | リタイア後の生活 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください


大庭夏男の著作


アーリーリタイヤを果たすためには、会社員時代に極力稼げる働き方をすることが大事です。力を発揮できる部署、給料の上がる職種、スキルが磨ける新しい職場、そのような新天地に単身赴任してでも異動することは利点があります。しかし単身赴任にはデメリットもつきもの。筆者が9年間経験した単身赴任のノウハウをまとめました。

<PHP研究所が内容紹介するページへのリンク>

紙の本につきましては品切れのため、電子書籍のみ購入いただけます。

大庭夏男のeBook


リタイヤメントのための知的生活

by 大庭夏男 【350 yen】
forkN


セミリタイヤになるために

by 大庭夏男 【350 yen】
forkN


サラリーマンからリタイヤする手順(実践編 その2) ~リタイヤ志願者がするシミュレーションとは~

by 大庭夏男 【350 yen】
forkN


サラリーマンからリタイヤする手順(実践編 その1) ~いくらあったらリタイヤできる?~

by 大庭夏男 【350 yen】
forkN


サラリーマンからリタイヤする手順

by 大庭夏男 【無料図書】
forkN