2017年04月06日

「変わったオジサン」というひとのこと

過日、親と幼児のためのアウトドアイベントの開催があり、私もスタッフとしてその場に行きました。いつもやっている、セミリタアイアして始めた里山再生ボランティア仕事の一環です。

10時過ぎにママ達数人が電動アシスト自転車にまだ幼稚園に行くか行かないかの子どもを乗せて集まってきました。

「あともうひとり、ちょっと変わったオジサンが来ることになっていますぅ」とママの一人が言うので、いったいどんなヘンなオジサンが来るのかと待っていたら、定刻に遅れること30分、そのオジサンが来ました。

見かけ、ヘンでも変わってもいません。
強いて言えば「若者をそのまんまアラフィフにしたような・・・」オジサンでした。
なぜこのオジサンをママ達は「変わった」と形容して呼ぶのか?私は探ることにしました。実に興味が湧きます。

観察してすぐ気づいたことは、遠慮が無いということ。だから変わっているのか・・・?
いつも集まる子ども達には親が一緒に来る機会が多々あります。ママの方が多いですが3割ぐらいはパパです。彼らの一様な傾向は、日本人らしくというか、自分の家でないアウェーな場所に来るもんだから、大なり小なり遠慮してモジモジしています。
些細なことでも、
「あの~お手洗い使ってもいいでしょうかぁ」とか。
でもこのオジサンときたら、
「飲み水どこ?」
「火、ここでおこしてもいい?」「あ!ダメ」「じゃ、バーナーならいい?」「なら、地面でバーナーするから風よけになるもの貸してよ」と、現場に到着するなりコーヒーを沸かす準備を始め、その淹れたてコーヒーを参加者に振る舞うことから参加し始めました。確かにこういうプロローグで会に入り込んできたオジサンは初めてで、だから変わっているのか!と私は思いました。

その後に工作っぽいことを子どもにも体験させる催しをしました。
ここでもそのオジサンは、主催者っぽく、子どもに電気ドリルを持たせ、動かし方を教え、まだ幼い子の手をとって木に電気ドリルで穴明けさせることを教えだしました。
「俺、日頃は金属加工やってるから・・・こういうこと得意なのよ」
彼の職業はどうも町工場の経営者兼職人のようでした。

しかし、イベント会場に来てすぐさま受け身じゃなくて、イベントをリードする係に加わる人は滅多にいませんから、そういう点でも変わったオジサンだと思いました。

私の父も生前は町工場で金属加工業をやっていましたが、その変わったオジサンとは全然個性が違うし風貌も違います。その変わったオジサンは職人には見えないので、私はもっと素性を知りたくなりインタビューしてみました。

するとかつては高校の先生だったと彼は言いました。
「俺、昔は学校の物理の先生やってたけど、それ嫌になっちゃって、それで辞めたわけよ」
「私も会社を辞めたんだけど、やっぱり高校も務めるのが嫌ですか?」と私。
「まあ、極端にそうじゃなくてね。ある日の会議中に『あんなマシン作れたらいいだろうなぁ』なんて思い始めたら、もう考えが止まらなくなっちゃって・・・、結局俺はそのマシンの仕組みについて特許を取得したのよ。それで高校を辞めて自分の工場を持ったわけ。分かる?」と彼。
「すると・・・あなたのお父さんが金属加工の仕事をしていて、その後を継いだとか・・・」
「いや、違う違う、思い立ったから工場作っちゃったの。ただそれだけ」
「・・・」

この辺の話まで聞くと、ママ達が変わったオジサンと評しているのも合点がいくような気になってきました。

彼の話をもっと聞くと・・・
彼の仕事は試作品製作を請け負って、ハードからソフトまで全部一人で製作するのだそうで、そうすると「誰かに仕事を頼んで、で、結局コミュニケーション不足で期待したモノを作ってもらえなかった、っていう失敗が無いんだ」「だって自分一人で一から十まで作るからね。全部納得いくんだ」だそうです。
それに、
「仕事でいいアイデア出ないときにはノマドするんだ。パソコンを持ってね。カフェなんかに行って考えるんだけど・・・こんな山の中に机があったらいいね。そこに行って一日中誰~れもいない静かな場所で考え事できるんだもんね。ね、作ってもらえない?」なんて言い出しました。

やっぱりこりゃママ達が言うように、筋金入りの変わったオジサンということでしょうか。

もうひとつ、最大の私にとっての変わったオジサンぶりは・・・
ママ達と一緒に現れたことです。
30分ばかり遅刻したけど、アラフィフだろう彼は、幼い子を持つママ達と“同格に仲良し”なのです。

これについても私は変わったオジサンに尋ねてみました。
そうしたら、
「だって、ママ友の方が楽しいじゃない!」

世の中にはこのような人も居るんだなぁ、と、この日は目からウロコの一日でした。セミリタイアの示唆にも富んでいます。

この変わったオジサン、
一言で風貌を例えるならば、
画家のサルバドール・ダリにちょい似です。

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posted by 大庭夏男 at 12:00| Comment(4) | TrackBack(0) | リタイア後の生活 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おいらも、窓際になって、後二年で退職なんだなーとか思うこの頃。
それで、たいした仕事もさせてもらえないし、老後のためにエクセルのマクロを勉強しだした。
業務改善も何個かしたし、段々、VBAで組むマクロが面白くなってしまった。
それで、プログラムとか組むと、ルールどおりに組まなければ、動いてくれない。
でも、動いてくる時は、楽しいものだ。
それで、思うんだけど。人ばかり考えていたら、プログラムなんて集中して組めない。
社員は、エクセルで足し算、引き算が出来れば大いに満足しているようだが、愚かに近い。
なので、気にせず、へんなおじさんとか言われても、マクロは組み続けている。
おわり。
Posted by おじじ at 2017年04月07日 13:05
>するとかつては高校の先生だったと

退職して付き合って、めんどー臭いのは
①公立学校の先生
②医者
③地方公務員
です。
特徴はオールジャパンでの競争をしたことがなく、ローカルではふんぞり返っていられたことです。
特徴は
①丁寧語が言えない
②プライドを傷つけると烈火のごとく怒る
③一般的な物を知らない
④女好き
です。
私はめんどーなんで近寄らないようにしています。
Posted by 川ちゃん at 2017年04月08日 21:35
おじじさん、

>窓際になって・・・
私も窓際やっていました。
今からもう12年も前のこと、あと1年以内に会社を辞める方針と決めてから、自己都合退職のチャンスと理由を得るまでの間、自分から進んで「日の当たらない職場」に異動し、チャンス到来で会社を辞めました。
窓際を許されるということは、考えようにより、会社の特段の取り扱いです。
窓際でしかできないことがあります。
Posted by 大庭夏男 at 2017年04月10日 11:34
川ちゃんさん、

>①公立学校の先生 ②医者 ③地方公務員
私は①と③には近づいてしまっています。
改めて振り返るとめんどーだったのだ、と気付くことがいくつかありました。

ただ、それを上回る規模のめんどーを受ける人々も町内会をはじめ大勢いるので、よく違いが分からないでいますが、そういうめんどーな人々も酒飲んでいると妙な楽しさを感じてしまうのが自分ながら不思議な今日この頃です。

でもまだ①と③との飲み会には加わったことが無いので、機会があればいっぺんそういう世界のめんどーも体感してみたいと思います。
Posted by 大庭夏男 at 2017年04月10日 11:41
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