2018年08月25日

オリンピックをボランティアで、についての雑感

先日、その人はリタイアメントではないけど会社員でもない人から「東京オリンピックのボランティアに応募した・・・」という話を聞いたので、私は「・・・行きたきゃそれでいいことだと思うけど、俺はあんましああいうボランティアって、歓迎できないな・・・」と返答しました。

なぜオリンピックスタッフがボランティアなんだよ?
その後、昨日のBSジャパンの日経プラス10で、その話やっているの見て、更になんだかモヤモヤな気分になったので、ちょっと気持ちを整理するつもりで記事化しました。

オリンピックって、商用企画で、工事や広報やその他諸々のことにはドでかいお金注ぎ込むのに、なんで現場サービスには無償で、しかもほぼ手弁当でスタッフ募集するの?
これが先週までは「そんな対応には反対!」だったものが、日経プラス10を見て「モヤモヤ」に変化してきました。

放送中に解説者が「ボランティアはタダ働きなのがあたりまえなんだから・・・」みたいな事言っていたのが癪に障りました。実際そういう無償ボランティアが多いのが実態なもんだから、それでそんな事を言ったのだと思うけど、東京オリンピックのボランティアはきっと、けっこうシビアな管理下に置かれて一週間とか仕事に没頭するんだし、それで日本経済まで潤そうと考えているんだろうから、そこに「ボランティアはタダ働きなのがあたりまえなんだから・・・」という理屈は、慈善活動への悪乗りという気分が消えません。

こんな風潮を積極的に流布しようとすることが癪に障るということは、今日も何も変わらないけど、番組を見て、実はそうでもないのだなぁ。こりゃ!と思ったもんだから、少し「まあ、いいか」と癪に障る気分が和らいで、モヤモヤあたりに落ち着いているという今日の気分なんです。

私はサラリーマンを辞めて久しいから、今の会社事情が肌で感じられないけど、どうも今の会社にはボランティア休暇制度というのが完備され? と言っても全体の1割程度みたいですが、その制度を使ってもし東京オリンピックボランティアに参加したのなら、実際は自分の会社から給料を受け取りながら無償のオリンピックボランティアという期間限定の滅多にない経験ができるのだから、事実上お金受け取れてのボランティアなら「こりゃいいわ!」と思いました。

たとえボランティア休暇制度が無い会社でも、一週間の連続有給取得ができるのだったら、それも同等に、お金は実際上会社からちゃんと自分の懐に転がり込んで来ながら非日常体験であり新たなスキルや人間関係ネットワークを増やすのに「こんないいチャンスは無い!」と言っても過言ではない気がします。

かつてのオリンピックでも、英国でも韓国でも募集を上回る応募があり、ということは人気があり、上述のように参加した人でなければ得られないメリットがあるんだから、だからオリンピックスタッフはボランティアなのよ!と番組も言っているのは、まるきりハズレではないとは思ったので、モヤモヤをやや通り越してイライラして来てしまいました。

現場では「ヤル気」の人材が欲しいから、タダでも来てくれる、ヤル気のボランティアが決定打だ!と、もし募集側のプロジェクトメンバーのひとりが私なら、きっとそう思うでしょう。だけどかつて私が被った苦々しい経験から、参加者の身から眺めると結果的に愕然とすることが有ったもんだから、苦々しい経験+希望にあふれる可能性=モヤモヤ気分、という恰好に結局冷静になって落ち着くわけなんです。

このブログ記事でも過去に書いたことなのですが、
ある日私はボランティア活動の現場に行き、メンバー数人で説明やビラ配りや質問の相手など3時間ぐらいのボランティア活動に参加していました。
当時私はNPO職員に再就職希望の、会社辞めて数か月した無職男子。他の数人は私よりも若い男ばかりで、仕事の合間にいろいろ話してみると、みんな役所とか別の団体の職員で、私以外はみんな出張としてこのボランティア活動に参加している人だということが分かりました。

同じ仕事を3時間やって、私だけが完全無償どころか交通費持ち出しで、他の数人は給料の範囲内で、きっと交通費は実費が支給されて・・・
これが分かったとき、何ともいたたまれない気分になったことを今でも昨日みたいに覚えています。

このボランティア活動には、他にも癪に障ることがありました。事務局っぽい人が最初に説明をしてすぐどこかに消えたのです。仕事の指示だけして、後は何もせず、タダ働きの俺に仕事言いつけて、ある意味有償ボランティアの中に混じらせて、お金まったくかからない、完璧タダ働きを俺にやらせることに彼は成功した!
経費節減、労務費削減、善意に悪乗り、そういう感じ。
私はそう実感して、それ以来、二度とこのような失敗はするまい!と自戒しました。

そしてこの東京オリンピックボランティアの解説番組。
私はほぼ間違いなく、かつて私がやった苦々しい経験を、意図せずにやってしまう同じような境遇者が出るだろうと予想します。
なので、もしこのボランティアに参加したいなら、勝ち組ボランティアになって出ることを推奨したいです。勝ち組とは上述したように、ボランティア活動期間中でも会社から有給休暇でもボランティア休暇でもいいから、ちゃんと給料が支給される環境に居る人が参加すること。もしなんだったらそういう会社へ転職して東京オリンピックスタッフにボランティアで登場する。そうだろうなぁ、と思います。

私というのは、微収入のリタイアメントなので、しかも上述苦い経験保持者だから絶対にこのボランティアに応募したりしないし、誰か似たような境遇の持ち主がそういう話したら「止めとけよ」と必ず進言します。

私には目に浮かぶんですよ。
会社生活といよいよオサラバして、なんとなく人恋しくて、毎日することもなく、多少英語が喋れるという架空上の私自身が、オリンピックボランティアにエントリーして働き始めたら、アレコレと若きリーダーから指示を受けながらも、次第に自分と周囲の置かれた「タダ働き」の現実に直面して、だけど一週間は辞められないから無理して苦しく働いて、萎びて家にトボトボ帰っていく自分自身の姿が、
まるで映画を観るように目に浮かぶんですよ。

やるんだったら、勝ち組ボランティアになれるようにしてから、やりなはれ。


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posted by 大庭夏男 at 14:42| Comment(0) | 好きなこと探し | 更新情報をチェックする
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