2017年05月10日

セミリタイアメントの「余裕資金」とは、いったい何を指す?

金融機関に行くとよく聞かれる「余裕資金」は投資信託や株といった「危ない橋」を渡るようなモノを買おうとするときに登場してきます。今日は現役を辞めたセミリタイアメントが「危ない橋の渡り方」を考えるときに忘れちゃいけない「余裕資金」とは何ぞや?を記事化してみました。

世間には「余裕資金」という言葉があって、銀行で投資信託を買うときなんかに「このお金は余裕資金ですか?」などと聞かれることがあります。このとき「いいえ」と答えたら、もしかしたらお目当ての投資信託は買えないかも知れないです。なぜなら投資信託は元本保証が無く、大事なお金が減ってしまう“可能性”があるから。だから“余裕のないお金”でそんなキケンな投資信託を買わせると、後でお客から訴訟を起こされたときに銀行は困るから、買わせる前に、この資金は“減ってもOK”な余裕資金です!とお客に宣言させておく、こういうときに専ら「余裕資金」という言葉が登場して来るのがいつもです。

他には登場しません。
投資信託よりずっと高価な車を買ったときも、もっと高額な家を買ったときも、海外旅行のために旅行会社にお金払ったときにも「このお金は余裕資金ですか?」と聞かれたことはただの一度もありません。どれもこれも買った後はみるみると価値が下がってしまいますが、誰も買う時に心配しません。考えてみると不思議ですが・・・

まあともかくセミリタイアメントになるなら、自分の余裕資金と、そうでない資金とはよく区別して迷わないようにしておかなきゃならんな、と思ったもんだから、今日あえて記事にしました。

「余裕資金とは」をネットでググると「当面は使う予定の無いお金」みたいな言葉が出てきますが、現実は「もしその価値が減ったら、減ったときに何とかそれで対応できる資金」と考えるのがいいんじゃないかと、そんな気がします。

たとえば銀行に預けておいた50万円を1年後に降ろして、そのお金で海外旅行に行きたいと思う場合、普通預金ならそっくりそのまんま50万円引き出せて、予定していたヨーロッパ旅行に行けるでしょう。
もし銀行で50万円の投資信託を買い、1年後めでたく70万円に増えていたらスイスにも寄って氷河特急の旅も追加できるかもしれません、が逆に30万円に減ってしまったならばヨーロッパ旅行はヤメにして東南アジア旅行に切り替えれば、とにかく海外旅行ができる。そんな具合に“何とかできる”ような目的のお金であれば「余裕資金」と呼んでいいのではないか!?なのです。

海外旅行の場合はそれで済むかも知れませんが、例えば遅かれ早かれ入居するかも知れん「介護施設」の場合はもうちょっとシビアでしょう。今は「まあそんときに持っているお金で入居できるところに行きゃいいんだ」と余裕で考えていても、イザ自分の番が来たとき「こんなハズじゃなかった・・・」と悔やんでみても遅いからです。であれば将来の介護のために貯めているお金を「余裕資金」と考えていいやらいけないのやら・・・。分からなくなってしまいます。

でも現役を退いたからには、投資信託や株やFXをやるのなら、私は「余裕資金」しかそれに費やしてはいけないと思うのですね。だから上述の介護施設はもとより、海外旅行なんかでも「俺は死ぬまでにゼッタイにオーロラを拝みに行く!じゃないと死ぬに死ねない」なんて本気な人は、フィンランド旅行費用は余裕資金にはならないのです。減ってしまっって仕方なく東南アジア旅行で代替しても意味ないですからね。

そう思っても、将来10年先とか20年先のことまで「必要だ」とか「ぜったい必要だとは言えない」と決めることは無理だ!と大勢の人は思うのでしょう。私はけっこう先々のことまで決めたがるタチですが、私の家族は正反対のタチで「そんな先のことまで決められるワケないじゃん!」と真顔で、しかも青ざめて、そう言います。

「決められない」となると、上述の「余裕資金」がいったいどれであるかも決められません。だから投資信託なんか買わないで、みんな安全な預貯金の口座に入れておく、みたいになるのが筋道なのですが・・・よく分からんことに、私の妻もそんな口叩きながら株と投資信託にはずいぶんなお金をつぎ込んでいるから、私から見たら論理がメチャクチャです。

ただそれでも妻が投資信託や株をやっているのは「それで得しているから」。間違いなくその理由です。たぶん「将来どう使うのか分からないけど、とにかく益出しできているんだから、やらない手は無いでしょう」みたいな。

反対に買った株や投資信託が損を出し始めたら、どうなってしまうのか・・・私ん家もそれは心配です。

私としては家族に「将来のことなんて決めるのがムリ!」と断言されているので、決められないのなら代わりに上述海外旅行のはなしのように、そんとき持っているお金の範囲で柔軟にやろう!しかできなくなりました。なので柔軟にできそうな事に使うお金は「余裕資金」。そう考えて、なるべく事を柔軟に済ますようになろう!。これを方針にしようかと。

既に我が家で「柔軟」に決めているものは、例えば「お墓」がありまして、父母が建てた「大庭家のお墓」がありますが、維持管理がキツいとなれば私は墓を畳んで共同墓地に移る気でいます。

こういうような事をもっと増やせないかと考えていますが、今のところここに書けるような良い例がありません。

なぜ「余裕資金」にこだわるのか?
ここまで余裕資金にこだわっている理由は、投資信託と株を続けるためです。

私は銀行に言われる間でもなく、価値が減って困るお金ならそんなものに使えないと思っています。だから真剣に余裕資金の額をはじき出して、その何分の一かで投資信託と株をやり続ける気なんです。両方とも含み損が出ています。利益確定して儲けも出ました。損益を差し引きするとかなり儲けが出ています。なので死ぬまでか?認知低下でやれないところまでやり続けようと決意しました。お金が湧きだしてくるのは金鉱掘りみたいで楽しくてしかたがありません。私が死ぬかお金が分からなくなる認知症になったとき、そのお金が余裕資金なら減ってしまっていたとしても困ることにならないで済むでしょう。減って悔しがるのは、悔しいと思うことすら失った私しかいないのですから。

このような性分は他の人には当てはまることは少ないかもそれないけど、しばらくは銀行の預金というものは「お金の保管と引き落としサービスをタダでしてくれるところ」でしかありませんので、増やすなら何か少しは危ない橋を渡るしかないと思います。

であるならば「危ない橋の渡り方」として落ちても絆創膏貼ればいいや!程度で済む「余裕資金」とは何だ?について考えることが要るんじゃないかと思いました。
タグ:余裕資金

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posted by 大庭夏男 at 11:44| Comment(6) | TrackBack(0) | リタイア後のお金のこと | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
大庭様の【2011年09月03日の【50歳でのリタイヤは、家一軒買うようなもの】
の文中の「年金定期便」に関する箇所で「月に約10万円少なくなっています」とありますが
月額の減少額としてこれは正確でしょうか?
 早期退職を考えている身として非常に気になりました。
Posted by 栗橋幸一 at 2017年05月13日 14:12
栗橋さん
そうです、私のサラリーマン時代の平均月額は意外に大きかったからでしょう月額23万に迫る計算値が出ていました。それが51歳から厚生年金保険料ゼロ、国民年金全額免除で計算されたものと比べたらそのぐらいの差がついて計算されました。
ただその後は免除を取りやめて付加年金もしましたので、16万円ぐらいに復活?しました。

年金支給額は厚生年金が無くなるとドカッと減りますから、非常に気にしてください。
しかし厚生年金は給料をどれだけ受け取っているかで変わってきますから人によりけりです。地元の年金事務所に行くとシミュレーションしてくれるとは思いますからまずそれができるかどうか年金事務所に電話して聞いてみたらいいと思います。

年金16万円は私の年金なので妻の年金を加えたら25万円ぐらいになります。そのうち25万円が目減りして20万円の価値になるでしょう。それでも「足りる」と私は計算しているので平気です。
「いくら減少するのか」を気にするより「いくらあれば足りるのか」を気にした方がいいですよ。
Posted by 大庭夏男 at 2017年05月13日 16:27
 そうですね、年金のことはあまり考えずにアリリタする人も多いようです。報酬比例分は、給与がそのまま反映されますから、50歳で辞めると意外に年金は減額されますね。

 新入社員の頃、20万円だった給与が、50歳で60万円になったら、1年が若いころの3年分に相当します。その時に退職すると、かなりの減額になりますね。

 年金定期便では、現状で定年まで勤めたと仮定して、年金額が算定され安心していると、おいしいところがすっぽりと消えて、あせってしまうわけです。

 基礎年金は払い込み年数に比例しますから、40年間払うと満額がもらえます。でも金額は少ないですから、比例報酬分のダウンは予想外に響きます。

 企業年金もある程度、比例報酬的な要素がありますので、アリリタすると併せて月に10万円位は軽く減ってしまうでしょう。
Posted by 川ちゃん at 2017年05月17日 20:46
川ちゃんさん

>年金のことはあまり考えずにアリリタする人も多いよう・・・
そうなのですか。一番気がかりになるのが年金がどうなるか?かと思いましたから、それはかなり考えてアリリタするのかと思っていました。
「年金のことを考えない」のは盲点だと思いました。
それと「お金が十分あれば、それだけで大丈夫」と考えるのもリタイアの盲点だと思います。
Posted by 大庭夏男 at 2017年05月18日 11:53
55歳でアーリー+セミリタイヤを検討中の54歳です。
退職後は車中泊での日本一周や以前に赴任していたマレーシアやタイなどの東南アジアを貧乏旅行したいと思っています。
年金の支給額は日本年金機構の”ねんきんネット”でシミュレーションできますよ。
シミュレーションした内容は5件まで保管できるので結構便利です。
Posted by photon73 at 2017年06月09日 14:46

photon73さん、

>55歳でアーリー+セミリタイヤを検討中の54歳・・・
私は52歳でリタイアしましたが、もともとは55歳で会社から転身補助金を受け取って早期退職するつもりでした。そういうつもりが転職とリストラで3年早くなってしまいました。
ま、いいか、と思っています。

その後、考えてもみなかった海外旅行に没頭できました。この経験は大袈裟ですが、かけがえのないものになりました。目からウロコが何枚もとれました。異文化は刺激が多いです。貧乏旅行であればあるほど異文化に接することが増えると思います。

>ねんきんネットでシミュレーション・・・
私は近所に年金事務所があるのでそこに直接行ってしまいましたが、ねんきんネットも便利そうですね。
リタイアに備える人は早めに利用するといいと思います。
情報ありがとうございます。
Posted by 大庭夏男 at 2017年06月10日 06:59
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