2016年09月28日

政府が始めた「働き方改革」の雑感

政府は「働き方改革実現推進室」を立ち上げて、安倍総理大臣と加藤大臣が訓示をしたのを見ました。が、大庭夏男の考える理想的働き方とはずいぶん距離がありそうだなぁ、と思いました。

ただ政府のやろうとしていることは「遠い」と言っても良い方向だとは思います。長時間労働の撲滅を目的のひとつにあげていまして、私もかつて「第二人事部」みたいなところで業務したとき、サブロク協定(労働基準法第36条)は、時間外労働を、やろうと思えば青天井にすることができることを知っていました。これは骨抜きの法律だと思っていましたし、会社も労働組合も「常識」とか「理性」は当時あったからあまりヒドイ残業時間協定は作らなかったけど、ここにはせめて上限を決めたらいいと思います。

でも非正規と正規についてはなーんとも言えません。私の思う働き方の理想は、現代の日本でそれを個人で実行しようとしたら非正規でなければ実現できそうもない、というのが現実だと思うからです。

大庭夏男の思う「こんなだったらいいなぁ」の働き方のモデルは、かつて通った英会話スクールのカナダ人の先生がやっていた「暮らし方」です。
その先生は男性で奥さんがいまして「日本にちょっと住んでみようか」と意気投合して来日して英語の先生をしながら日本生活していました。でも授業を受けてから半年後ぐらいに「今度カナダに帰ることになった」と言いました。

帰国後は奥さんがカナダの警察署の仕事に就けることになったから、奥さんが働いて自分は学校に通うと言っていました。そこを卒業したらまた別のところに住むのだそうです。

大庭夏男の「こうなりたい!」は、たぶんこの話を聞いてからアーリーリタイアとかセミリタイアに傾倒していったと、そう思います。土地にも会社にも職業にも縛られない自由な暮らし方が私は好きです。

そういう暮らし方が好きなので、同好者に参考になればと当ブログを起こしましたが、それを推し進めようとも思いません。人は百人百様なのだからそれが嫌いな人がいるのも当然です。だから政府の「働き方改革」でやろうとしていることが、私から見れば遠いのだけど、万人向けの改革としたら良い取り組みだと思います。

先日、近所に住むかつての先輩同僚が、就職活動を始めたらしいと妻から聞きました。
65歳までの再雇用も終わって、だけど更にどこかに勤めようと努力しているらしいです。「ほんとに人さまざまだなぁ」と私は思いました。もしこのような方々がメジャーであれば政府の目指したい「シニアの方々も働きやすい・・・」はトレンドに合っているでしょう。

そして大庭夏男の「こんなだったらいいなぁ」の働き方は、働き方改革をやってもかなり置いてきぼりを食らうことになるのは間違いないと思います。もしかしたら前述カナダ人の先生の住むカナダではもうそれが実現しているのだろうけど、どうも日本では・・・

副業禁止規則がなくなればいいのになぁ、と思います。私にはもう関係ないけど、私の子ども達にはこの規則が邪魔になるし、実際その規則の無い会社へ入社しようとしたため、会社選択の範囲が狭まってしまうと言っていました。

安倍総理もかつてはたしか働き方の多様性を理由にして非正規社員を是認していたと思うけど、今月開かれた「働き方改革実現推進室」の訓示では「世の中から『非正規』という言葉を一掃していく」と直言していました。やっぱり。

非正規も活用によっては便利だと思います。私の妻はデパ地下の販売員の仕事を非正規でやっています。それも非正規社員でもなく、客から見たらデパート社員の振る舞いと見分けがつかないような恰好で、でも実態は「請負販売業者」という個人事業の形態で働いています。

もし「請負販売業者という個人事業の形態で働かされています」と表現したら、まるでそのデパートが悪徳だ、みたいに思われるでしょうけど、少なくとも私の妻がその仕事を続けている理由は、それがたいへん便利な働き方だからなのです。

もしデパートの社員になってしまうと、決まった日にデパートに出勤することが義務付けられてしまいます。有給休暇はあるけど雇用主は休暇を別の日に移動するよう要請できるから長期連休がいかに取りづらいかは誰もが知ることでしょう。そうできないからもし長期連休を取ると周囲の同僚の目も冷たくなるとか。

一方、個人事業の「請負販売業者」であるとそんな心配はまったくありません。
長期連休にしたければ休暇ではなくて「休業」です。つまり「都合により○日間仕事は受けられません」と意思表示するだけで万事解決できる非常に便利な機能が備わっています。だから休みたいときに“理由をつくって”休業して海外旅行に二週間行っていられます。同僚(同業者ですが)も何も苦情言いません。みんなそういう使い方をしているからです。

私は私が今しているセミリタイアや、妻の個人事業が日本の中ではほんとにマイナーなことで、いかにここでノウハウを書いてみてもあまり参考になる人は多くないように、アクセス数の推移を見てもそう感じています。

でも記事をアップすると、検索ヒット数は増えないのにアクセス数は半日程度いつものように増加するので、日本(日本語の読める人)ではマイナーであっても読者がいらっしゃるのだと思われるので、どこまで参考になっているのか分からないけどしばらくブログを更新し続けてみようと思います。

話は横にそれましたが・・・
私は大勢が「こっちの方いいと思う」とは違う少数派、かなりマイナーな方向に進むことを決めてしまったので、そういう指向では自分の暮らしは自分で手作りするしかできません。とにかく他の人とはずいぶん違うことを実感します。

「セミリタイアメントは自由時間が多いから、その時間を活用して関西から東京まで一般国道だけを車で走って往復した」と先日近所の人に話したら、しばらく目をまん丸にして絶句していました。たったそんなことでもそういう反応になってしまいます。

このようにすいぶん“ふつうの人”とは違う大庭夏男なので、その視点から眺める政府の「働き方改革」は、なんだか遠いなぁ、と見えてしまうのでしょう。


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posted by 大庭夏男 at 11:25 | Comment(2) | TrackBack(0) | リタ活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月30日

悠々自適じゃなくて、それなりのリタイア生活の想定必要性

過日投稿した記事「9月末日退職に向けてのチェックシート」では最後にその他として「あとは家族への説明やら、なんやらが煩雑・・・」と書いた部分、今日はここについてもう少し書き足してみたいと思いました。
なぜなら、リタイアを画策するにあたって、ほんとうにここが面倒だからです。キモと言ってもいいでしょう。

1.「亭主元気で留守がいい」は他人事だと思っていたツケが回ってくる
そんなこと「想定外だった」「軽く考えていた」・・・しかし「まさかウチでも!そうだったのか!」となり得る、実際に深刻な問題をはらんでいます。

「亭主元気で留守がいい」とは、妻側視点での諺ですが、実際は両方。旦那視点では「女房元気で留守がいい」になります。と言っても全員が全員こうなるとは限らず、おそらく半数の夫婦にこの問題が現実のものとなって押し寄せる“だけで済む”と考えられます。

しかし不幸にして「やっぱりそうだったのか!」と後で気づいて落ち込んでもしょうがないので、一応この危険性は想定内に入れておき、処方箋を用意しておくことを薦めます。

一番簡単な処方箋は、また働きに出るということでしょう。
早くも「リタイア失敗か・・・」と思わずに、気楽で責任が重くない仕事に従事するのも悪くないと思います。今までのサラリーマン現役時代の働き方とは一線を画し「立派な仕事よりも楽しく働く仲間づくり」探しに主眼を置く働き方とか。。これ自体「セミリタイア」として候補に挙がる第二の暮らし方だと思います。

その他の処方箋は“もしできることなら”夫婦で趣味を揃えるなど、夫婦間の行動の垣根を取っ払うことです。気乗りしないかもしれませんが(自分自身も)諦めないでその方法を探しましょう。

なお、当ブログの過去記事で「妻を仕事に出す」ということを書いていますが、これは奥様が以前から社会に出たがっていた場合、のはなしであって、嫌がる奥様を無理やり仕事に出すことはまったくの逆効果を生みますから無理は禁物です。

2.貯金減少恐怖症状がみられるようになる
この症状は今後の家計推移をまったく計画しないと、必ずかかる症状です。リタイアすると今までの給与所得という大きな収入が無くなります。そして生活費は貯金から拠出するので、貯蓄の減るスピードは必然的に上がります。「お金がどんどん減っていく・・・」そういう様を目の当たりにすることによって恐怖感を覚えるのです。しかしこれはキチンと将来家計を計画していれば防ぐことができます。

処方箋は、将来のシミュレーション表で「足りる!」「減っているけど想定通り」を確認するしかない。です。当ブログの過去記事でシミュレーション方法を書いているので多少参考にできるかと思います。

3.他人目線不安症候群も現れるようになる
“ご近所さん以外は”リタイアメントへの異端な目線など杞憂ですが、“ご近所さん目線”は、それを娯楽として楽しんでいる。可能性が高いと思われます。
昔から「他人の不幸は蜜の味」というように「あのご主人、最近リストラで失業しちゃったんだって・・・」「へー、奥さんも気の毒ね・・・」と、この手の噂話は必ずご近所で発生するものと心得て事にあたりましょう。

で、処方箋は・・・
「なーんにも対策しないこと」これに尽きます。
「人の噂も七十五日」なので、76日目からは「あの旦那はああいう人、そう、変わり者・・・」と噂の質が変わりますから大丈夫です。

4.自宅の中に居場所が無い!と勘違いするようになる
サラリーマンにとっての居場所とは、会社のデスクでした。
自宅は朝飯と晩飯と晩酌するテーブルしかありませんでしたので、一日中自宅を本拠地とするリタイアメントは、まさか朝から晩まで「朝飯と晩飯と晩酌」していることも無いので、途端に違和感を感じてしまうことになります。でもこれは単なる勘違いです。

処方箋は、自分独りになれる部屋を確保することです。
書斎とか、ガレージとか、屋根裏部屋とか・・・探して「これが自分の居場所」と実感できる場所を作ることです。私は以前は納戸に使っていた4畳半の部屋を自室にして、そこに机と椅子とベッドと本棚と工具棚と洋服掛けを詰め込んで「基地」にしました。こうやって自分の基地ができると安心感が漂いますが、それも勘違いです。そんな安心な気がするだけです。しかし「気」とはバカにできませんからやった方がいいです。実際、この自分の「基地」の存在は絶大です!まさに生活の寄り処になります。


5.その他
過日の「9月末日退職に向けてのチェックシート」に引き続き、またその他が出て来てしまいました。分類できない事はいつでも出て来るものです。
今回のその他は、個々人の性格に起因するリタイア後の心配や実際のトラブルのようなことです。

これらの多くは個々人の性格に起因する事柄が多いのではないでしょうか。

更に悪い事に、個々人の性格に基づくことは、後になって「そうだったのか・・・」と気づくことが多いと思います。夫婦や親子で性格が異なる場合も珍しくなく、この性格の不一致がリタイア後の暮らしで急浮上し、心地よくない状況を作り出してしまうことがあります。

大庭夏男家の場合・・・
私の妻は私にキレています。
「家事がマトモにできない」
「言ったことを忘れちゃう」
「そんなことでよく会社員が勤まったわね!」
そう妻は私に罵声を浴びせます。

こういう毎日に・・・
私はポカンとしていると、その私の態度に益々キレるのです。

有る日妻は私を良く知る立場の人にそんないい加減?な私の態度をグチったらしく、その人が言うには「ああ、ご主人は“大雑把”な性格だし、それはもはやあの歳になって治せないだろうから・・・」と、妻にアドバイスしたらしいです。

私はこの話を聞いて・・・
今頃になって私が大雑把だと理解したのか???と改めて思わされました。私の大雑把な性格は昔々から自認していたし、妻も百も承知なのかと思っていました。でもまあいいです。理解されたのなら。
そういう妻の性格は“神経質”です。

こういうことは夫婦二人で長い時間一緒な暮らし始めると目につくもので、最初に目につきイライラし始めるのは“神経質”側からです。
だから9月末リタイア候補者は、10月以降しばらく時間を明けてから・・・そういうこともきっとあるでしょう。


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タグ:リタ活
posted by 大庭夏男 at 08:52 | Comment(3) | TrackBack(0) | リタ活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月23日

9月末日退職に向けてのチェックシート

2016年9月末はカイシャの年度の後半直前だから、ここで名目上の?定年退職やリストラ退職や、もしかすると自己都合退職もここに目標を据えている方々が多いかもしれません。

なぜそう思うか・・・
当ブログへアクセスする際の検索ワードの傾向がそう言っているからです。
毎年2月からと8月あたりから「退職」「リストラ」「リタイア」「住民税」「減免」などの検索ワードが盛り上がってきます。

今年はそれに加えて、雑誌BIGtomorrow 9月号に大庭夏男が掲載されたからだと思いますが「セミリタイア」が増えてきました。
なので9月末退職を予定または画策している人に、私が6年半前に退職準備したことを元に退職に向けたチェックシートを書いてみたいと思いました。

1.“納得できる”再就職活動または起業活動を計画しておくこと
再就職希望の人は「とりあえず就職活動」でOKだと思いますが、問題なのはリタイアを画策する人です。
なぜなら当初から完全リタイアを予定する人には失業保険は受けられないからです。

なので私個人の意見は、サラリーマンからいきなり完全リタイアするのではなく、サラリーマン→セミリタイア→完全リタイアするのが良いと思います。

セミリタイアするメリットは・・・
セミリタイアとして「ゆるい就職」「ゆるい起業」を画策すれば、それらを具現化させるための教育訓練がハローワークで受けられ、その期間中はおそらく失業給付が受けられ、あわよくば「ゆるい就職先」がハローワークで紹介される可能性があるからです。

このように、たとえば「ゆるい就職をしよう」とかいうことが“納得できる”再就職活動や起業活動です。あまりバリバリ仕事する気の無い人も、失業給付を受けるには再就職活動をしなければならないため、その結果、結局流れに流されてまたもやけっこう忙しいフルタイム勤務に収まってしまったらどうしますか?
まあ家族はその方が喜ぶかもしれませんが。。

2.ハローワークに下見に行く
退職、すなわち失業して初めてハローワークに出かけるのは何だか気が沈むものです。
しかし、冷静に見るとハローワークはそんなに気落ちするところではありません。上述のように教育訓練のためのさまざまな、しかも無料のプログラムを持ち、相談にも応じてくれる有り難いところです。

しかも在職中からハローワークで相談が可能なので、退職する前に何度もハローワークに出向いて、まだ在職中という余裕ある時間中に、いったいハローワークで何ができるのか探しに行くべきです。

私も7年前に、会社都合退職の場合は国民健康保険料が安くなる!というニュースをハローワークの掲示板で発見しました。

3.健康保険組合に「任意継続の場合は保険料いくらですか?」と聞く
健保の任意継続の場合の保険料と国民健康保険料を天秤にかけるのですね。

上述の国民健康保険料が安くなるのは基本的に会社都合退職の人だけのはなしです。
これなら迷うことなく国民健康保険に加入した方が安上がりでしょう。他にも配偶者や子の扶養家族になって、彼らの加入する健保組合で健保適用になるという手もあり、なんと負担ゼロですが突然「無職になった上に扶養家族になる」というのは、はたして世の中の特にお父さんに受け入れられるでしょうか??

自己都合退職の場合は国民健康保険の減額ができませんから、今の会社の健保で「任意継続する」のが国民健康保険に入るより、たぶん安上がりです。
この場合でも今までの健保保険料の約2倍の保険料になってしまいますが、人により金額は違います。最大2年続けられますから多くの人にはこれでも有利なはず。2年後に、もし所得がすごく少なければ(大庭夏男のように)国民健康保険の保険料は「ありがたいぐらい安い!」ようになるので、そのときにはもう国民健康保険に切り換えて問題ありません。

4.住民税の1年半分は“別の財布に入れてしまう”
なぜなら、これはもう「どうしても払わなくっちゃならないお金」だからです。
なので最初からもう勘定に入れず「払ってしまってもう無いお金」と思った方が気が楽です。

住民税は「昨年の収入」にかかる税金です。
なので辞めて即払う住民税は2015年の年収100%が課税対象です。税額はザックリ昨年の給与明細に書いてある住民税金額12か月を全部足した分が、来年払わなくっちゃならない金額だと思っていいと思います。これを10月分から来年3月分をまず払います。

では来年は・・・
今年の1月から9月までの収入に対して計算された住民税を払わなくてはなりません。なので今年より税額は減りますが、来年の6月あたりに再来年3月分までの請求が自宅に届きます。

だからここまでの合計でざっくり1年半分の住民税を払うためのお金が必要です。

その先は・・・
大庭夏男のように、その時点でセミリタイアしていて所得(収入から経費や控除を差し引いた残り)がゼロなら、もう所得税も住民税もかかりません。

だから辞めてから1年半の住民税負担が、考えようによってはたいへんなんです。
でもこのお金は「最初から勘定外」なら・・・負担感はありません。

5.その他
あとは家族への説明やら、なんやらが煩雑で定番の「こうしたらいいです」はありません。

私の場合・・・
リストラして「週休3日か4日のゆるい就職」探しと、NPO就職とに失敗してセミリタイアという名をつけた超「ゆるい起業」で出直しましたが、家族には将来の生活費は安泰だよと、エクセルシートにバッチリ書いた大庭家の家計シミュレーションチャートをみせました。が、これは上手く行きませんでした。

妻が言うのだから本当だと思うのですが・・・
「女はこんな先々の計画見せつけられても理解できないし不安が募るだけなの!」
らしいです。
私はあまり男だ女だと違いを言うつもりはありませんので、女でも男でも良く解読しれば大丈夫なことは分かるでしょ、と思いましたが妻にはそれが通じませんでした。

なので、家族に対して今後どのような生活環境になるのか、覚悟して準備してなんとか対応してもらう努力は、これは一筋縄ではいかず、いちばん時間とエネルギーの要るところです。

それに対して上述のハローワークでのやりとり、健康保険や住民税は「決めたらやる」で済んでしまうので、こっちをサッサと済ませてしまえる段取りを先に手掛けることがいいと、私は思います。

「その他」については、別記事も投稿しました。

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タグ:退職準備
posted by 大庭夏男 at 09:27 | Comment(0) | TrackBack(0) | リタ活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする